No.134 (「戦間期のアメリカと世界恐慌」)  : 

「F.ローズヴェルトの行った修正資本主義とはどのようなものか?」

1929年に始まった世界恐慌の中で登場したF.ローズヴェルトは、資本主義
経済の行き過ぎた「自由放任」に対し、AAA(農業調整法)やNIRA
(全国産業復興法)を行い、金本位制を停止し、TVA(テネシー渓谷開発
公社)のような公共投資による地域開発事業を興し、ワグナー法で労働組合
を合法化するなどの一連のニューディール政策を実施し、国家が経済活動に
介入、統制を行う社会主義的な手段によって、景気と国民生活の建て直しを
図った。

<評価の観点>
関心・意欲・態度:

資本主義に社会主義の要素を取り入れた混合経済に通じる、合衆国のニュー
ディール政策に大きな関心を持って学習に臨んでいる。

思考・判断:

最高裁で違憲判決が出されたり、第二次世界大戦が始まるまでは景気が回復しなか
ったにもかかわらず、ニューディール政策は、多くの合衆国民に自信や未来への希
望を回復させたことを考察している。

資料活用の技能・表現:
F.ローズヴェルトの大統領就任演説を読んで、彼が従来の自由放任経済を止
めて、産業や労使関係にまで国家が介入する統制経済を実施し、国民の購買力
を高めようとしたことについて理解している。

知識・理解:
F.ローズヴェルト大統領によるニューディール政策は、恐慌を克服するまで
には到らなかったが、現在ほとんどの国家で行われている、政府による経済へ
の介入政策の基本となったことについて、基本的な知識を身につけている。